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校正AI

敬語 · 公開: 2026年4月22日 · 約 5 分で読めます

「お願いいたします」の正しい使い方 — 二重敬語との境界を 30 秒で見分ける

ビジネスメールの結びで毎日使う「お願いいたします」。実は社内ですら「これは二重敬語ではないか」「『お願い致します』のほうが正しいのでは」と質問が絶えません。本記事では、文化庁『敬語の指針』の整理に沿って、迷わない判断基準を 3 つの定型で示します。

そもそも「お願いいたします」は二重敬語ではないのか?

「お願いいたします」を分解すると、「お(尊敬・謙譲の接頭辞)+ 願う(の連用形「願い」)+ いたす(『する』の謙譲語)+ ます(丁寧語)」になります。一見「お」と「いたす」の謙譲が二重に見えますが、ここでの「お」は接頭辞であって謙譲語そのものではないため、文化庁『敬語の指針』(2007) では「謙譲語の通常の組み合わせ」として認められています。

対して、明確な二重敬語の例は「お+伺い+します」のように、すでに謙譲語化している語幹に「お」を重ねたケースです (「お伺いします」の項目を参照)。

「お願い致します」と「お願いいたします」、漢字とひらがなどちらが正しい?

ひらがな「いたします」が安全です。漢字「致す」は本動詞 (例:「不徳の致すところ」) で使う場合に限られ、補助動詞用法 (本動詞の意味を保たないヘルパー) ではひらがなが原則。これは 2010 年改定の常用漢字表における補助動詞表記の指針に整合します。

メールテンプレートを更新する際は、「ご検討の程よろしくお願い致します」も「ご検討のほどよろしくお願いいたします」に揃えると、文書全体の統一感が出ます。

「お願い申し上げます」とのフォーマル度の差はどれくらい?

「お願いいたします」は標準的なビジネス文体、「お願い申し上げます」は一段格上のフォーマル文体です。社内向けや日常的なやり取りでは前者、社外向けの正式な依頼や案内状・式典の挨拶状では後者を選びます。

  • ◯ 標準: 「ご検討のほど、よろしくお願いいたします。」(社内 / 取引先 / 一般メール)
  • ◯ 格上: 「ご高配を賜りますよう、お願い申し上げます。」(挨拶状 / 公式案内 / 式典案内)

「お願いさせていただきます」が NG な理由は?

相手の許可・恩恵が前提となる動作にだけ「させていただく」は使えます。お願いという行為自体に相手の許可は必要ないため、「お願いいたします」で十分。詳しい判定基準は「させていただきます」の誤用の項目で解説しています。

30 秒で迷わなくなる 3 つの定型

  1. 標準: 「よろしくお願いいたします。」 9 割のメールはこれで十分。
  2. 格上: 「お願い申し上げます。」 公式文書・式典案内・お詫び状。
  3. 軽め: 「お願いします。」 社内チャット・短い依頼メモ。

この 3 つを使い分ければ、どの場面でも「敬語が過剰すぎる/軽すぎる」と感じさせません。校正AI ではこれらのパターンを 校正画面 で自動判定し、文体が混在している場合は最も多い文体に揃える提案を行います。

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